たましいの話を
私たちは何という長い間、
たましいの話をしなかったんだろう


お気付きのあなたは小池と同じ嗜好のようで。
吉野弘さんの「burst 花ひらく」という詩の一節です。

吉野弘さんは、小池が人生で初めて「この人のかく詩は意味がわかるぞ」と感じることのできた、いわば初めて出会えた詩人さんでした。

世の中に詩とされる作品たちの、仰々しかったり素朴を狙ったり、意図が見え透いて白けたり、それは詩に限った話ではなく多くの「作品」と冠されるものたち全般に当てはまりますが、その感覚が私は昔から大嫌いなのです。
こう書いてあるからこう感じなさい、みたいな。
私の感じ方を外側から強制するでないよ、と物凄い嫌悪を感じていました。
だから昔から、描くのも歌うのも好きだけど世の中の大作とされるものもそれに追従したような模造品も大嫌い。

でも吉野弘さんは、育った時代もおそらく主義主張も違うだろう人なのに、読んで、すとんと感じるものが多く。

読んで読んで追いかけて、そうしてほかの、大好きになる詩人さんたちに出会えきっかけまで与えてくれた。(詩評などでほかの詩人さんの紹介もたくさんされてたので知ることができた)

時間は有限で、自分しか自分はいないので。
嗚呼、と思えるものに出会って行きたい。

そしてそれを私も、形作って行きたい。
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